フラッシュバックリピート

「 夢だった・・・  

長い夢だった・・・ あまりにリアス過ぎて  

ああ・・・あんな哀しい夢は もう二度と見たくない、、、、」

 

淡い期待に目を覚まし

枕を濡らす日々だった・・・    

 

「なんか、眠れない・・・」

背中にぴたっと身を寄せた私に  

「困ったねぇ・・・」

優しく言ってくれた君の背中の温もり 

暗闇の中のその輪郭を今でも覚えている 

 

その直後「頭が痛い」君が小さく呟いた

あっという間の別れは 走馬灯のように

深く魂に刻まれてる

 

ほんとに あんなに 傍にいつも居たのに

まるで嘘のよう 

今でも 信じられない

 

健康診断も、血液検査も正常 血圧も低い

病気もしてこなかった健康な君が 

「どうして?!!」って・・・ 

なにより愛してたし 大切にしたし 健康にも気配っていて

「毎日幸せで楽園ね」って言って穏やかに暮らしていて・・・  

 

「あんなに愛してくれてても 逝く時は いっちゃうんだ、、、

あっという間に 私を置いて 1人で逝っちゃうんだ、、、」 

ただ 放心するしか なかった・・・    

 

「人は一人で生まれてきて 一人で逝くもの」

あたり前のことに 気づかされた瞬間だった 

 

――― あれほどの絶望と悲嘆を越えるものは 

もう、私のこれからの人生には起こらない 

それだけは 確か ―――   

 

 

亡くなった翌朝から あの日のすべての出来事のフラッシュバックが起こるようになった。

朝4時 救命センターで亡くなるまでのすべてのシーンを繰り返す。

細部まで再現されるフラッシュバックに 体は震え 眠れなくなった・・・

「細胞記憶」 か 体内時計の記憶か 魂が砕け散ったのか  

 

「もう辛い、、」声にした

 

「なぜ それを見たいの?」問われた

 

「 あの絶望も悲嘆すらもすべてあなたを覚えていたいから・・・ 」 

瞬間に 涙と声が溢れた 

 

フラッシュバックリピートは その後 少しずつ減っていった 

起こっても 苛まれることが少なくはなっていった 

 

―――何を見ていたの わたしの知らない横顔で――

人が逝く瞬間に見るという風景・・・  

君は何を見ていたの ?  

 

――― 戻らない幸せがあることを 最期にあなたが教えてくれた

きっともうこれ以上傷づくことなどありはしないとわかっている

あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた

あなたとともに  

今でもあなたは私の光 ――― 

 

 

 

 米津玄師さん 詩 感受性 ことば 曲 凄すぎる 

 もう 感動しかない・・・ 

 感動で 泣けない、、、