「助けて!」と言えない

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「 人に迷惑をかけてはいけない! 」

 言われて育った厳格な家庭の子供は  

「助けて!」 と言えない 

 

 幼稚園バスは 強制収容所行きで

 朝から べそをかいていた

 

 小学校に上がっても いじめっ子は

 ところ変わっても ちゃんと待っていて

 それを親に言ったことは一度もなかった

 学校が楽しいなんて なかった低学年だった

  

 それでも、救われる展開は用意されていて 

 高学年になって 体格が良くなってくると

 気持ちにも 体力がついてきて

 仮面ライダーブームの追い風をうけて

 いじめっ子を追いかけていって

 ライダーキック!で 

 仕返しするまでに 進化していった 

  

 いちど意表を突かれれば 

 いじめは自ずと消えていった 

いじめといっても可愛い時代のこと

 

 さて その「助けて!と言えない」性質は

 今に至るまで しっかり潜在意識にまでも

 沁みついていて 私の不変のものになっている

 

 でも、それはなにも 自分だけではなく 

 ほとんど国民性なんだと思う   

 

 「助けて!」 

 って、最愛の旦那さんを突然亡くす

 絶体絶命のピンチに見舞われて

 人生で初めて言えた気がする 

 

 勇気を出して言えれば、優しい世界が待っている 

 ことを周りの親友たちや 鴨川の車屋さんから

 教えていただいて 心が感謝と喜びで溢れる体験ができた。

 

 ・・・でも、それがすべてではないことも

 意外に早く体験して 人の無情にまた泣いた

 先週のこと 

   

 やどかりではないけど、

 また、もとの貝殻に戻るしかない・・・

 結局 誰も 頼れない 

 ひとは一人分しか生きられないんだ 

 叫んで泣いたら 感情の夕立は意外にすぐやんだ

 

 

 しばらく この気持ち 手放さないで

 感じてみようと 思った