心情重なる歌を捜して②

 君が好きだった手嶌葵さん 

 よく部屋でひとり聴いていたね

 

――― 時の歌 — 

詞 新居昭乃宮崎吾朗

曲 新居昭乃保刈久明

 

空の孤独な鷹よ

風に抗いながら

そこにあるのは 光と闇

一人だけの空

 

空を見上げて泣いた

一人生きてる君よ

真実の名を教えておくれ

いつの日か 消えてしまう君よ

 

光が闇に溶けるように

心の中をとおりすぎる

君の歌を歌うよ

 

空を見上げて泣いた

一人生きてる君よ

真実の名を教えておくれ

いつの日か 死んでしまう君よ

 

光が闇に浮かぶように

沈黙の中にとおりすぎる

時の歌を 歌うよ

 

生まれ消えていく

はかない命たちよ

終わりがあり

始まりがあるよ

忘れないで

 

空の孤独な鷹よ

風に抗いながら

空を見上げて泣いた

君よ 

 

 

「 子供の頃、何になりたかった? 」

「ヘリコプターの操縦士・・

小学生の時、校庭に降りて来たのを見てね…憧れたんだ。

視力が満たなかったから、

海の中を飛ぶ ダイビングを始めたんだ 」という19歳の頃 

「海の中はね 足ひれでひとかきすれば、空を飛んでいるのと 同じなんだよ・・・」

目を輝かせて話していた。

 

トンネルを抜け、

ジャングルの森を歩き 

空に近い このお気に入りの丘に 何度か来たね

誰も来ない とっておきの場所

眼下を鳶や鷹、ミサゴが 悠々と飛んでいて

彼らの背中を いつまでも眺めていたね 

 

「また行きたいね」って言ってたのに・・・

もっと 高いところ 

見つけちゃったの?

 

 

空を見上げて泣いた

君よ